ヴェネツィアングラスと呼ばれるガラス工芸品にはどのような特徴があるのでしょうか?

ヴェネツィアングラスとは

ヴェネツィアングラスは別名「ムラーノ島のガラス」とも呼ばれています。
イタリアのヴェネト州で製造されるガラスのブランド名称で、その多くは古くからムラーノ島で作られてきました。
ムラーノ島は世界屈指のガラス工業地帯で、ヴェネツィアングラスのブランド力と人気も世界トップクラスです。

 

 

ヴェネツィアングラスの歴史

ヴェネツィアングラスのイメージ画像

ヴェネツィアングラスの起源は諸説ありますが、10世紀末から国(当時はヴェネツィア共和国)をあげてガラス製造を開始しました。
当時は世界屈指の技術力を持っていたアンティオキアと協定を結び、原料や燃料とガラス職人を運んできたことが始まりです。

 

古代から始まった世界のガラス製造技術を取り入れ、さらに独自の技術を加えたことでヴェネツィアングラスは一気に発展していきます。

 

そんな中、ヴェネツィア地方ではガラスの原材料が取れないことから、技術流出を懸念し強力な保護政策を行っていました。
その結果、ガラス職人が勝手に外へ出て情報漏洩させないためにムラーノ島に強制移住させることになりました。

 

しかし厳しい政策に嫌気が差して逃げ出す職人も多く、時間をかけて少しずつ技術が流出してボヘミアングラスをはじめ、他の地域でのガラスにも広く応用されていきました。
ムラーノ島はガラスの聖地として有名ですが、歴史を見ると恐怖政治が行われていた暗い過去を持っています。

 

 

ヴェネツィアングラスの特徴

ヴェネツィアングラスは特定の地域で作られたガラスブランドで特定の工法はありません
もっとも多いのは吹きガラス製法で作ったグラスや食器花瓶などです。

 

ヴェネツィアングラスは職人による高い技術力を持っているのが特徴で、極限まで薄くしたり、造形が難しい細長い形にしたりするなど、熟練の技が光るデザイン性が特徴です。
現在もムラーノ島では伝統を受け継ぐガラス職人が多数活躍していて、ハンドメイドのヴェネツィアングラスが世界中から人気を集めています。

 

 

上級職人のマエストロー認定

ヴェネツィアングラスは作り手によって品質が変わります。
より高いブランド力を出すために、高い技術力を認められた職人は「マエストロー」という上級職人の認定を受けています。
マエストローの人数は年々減少を続けていて、現在は20数名程度しかいません

 

ヴェネツィアングラスの価格はトップクラス

ヴェネツィアングラスの中でもマエストローが作った作品かどうかで価値が大きく変わります
希少性が高く、ネット通販などで手軽に購入することはできず、現地に行けば定期的に開催される骨董市で手に入れることができます。国内ではフリマアプリなどの個人売買や専門店を中心に流通していて、シンプルなグラスのペアでも新品なら安くて2万円以上の値段が付いています。

 

材質ではなく職人の品質でブランド力を築いてきたガラスだけあって、世界中のガラスの中でも平均流通価格の高さはトップクラスです。

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